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疲れと免疫

免疫を低下させる原因「疲れ」

疲れには2種類ある

疲れには2種類があるように思われます。
ひとつは、大仕事をやり遂げたあとの幸福な疲れ。
もうひとつは、働きすぎの辛い毎日がつづく重苦しい疲れ。
あなたが感じている疲労はどちらのほうでしょうか?

疲労感が前者なら、健康的です。
充分な睡眠と休養、食事によるバランスの良い栄養補給があれば疲労は解消し、朝もすっきり起きられることでしょう。
この場合、「免疫」も健康に違いありません。

ところが、後者のように疲れを翌日に持ち越すような日々が長いあいだ続くと、疲労が蓄積し、しだいに心身が蝕まれてきます。

疲れを放っといたために、からだの働きに支障が起きはじめたのです。
自律神経の乱れ⇒免疫力低下、という悪い流れが起きているのです。

もし、あなたの疲れが原因で以下のような症状を感じているなら、それはからだからのSOSです。
・身体がだるい、重い
・筋肉や関節がこわばる、痛む
・気分が落ち込む
・眠気が出る
・集中力が低下する
これらの症状を聞いた医師は、他に原因が見つからなければ「慢性疲労」と診断するかもしれません。
けれど「慢性疲労」は病名ではありません。
そのため医師に休養が必要と言われても「病気じゃないから休みにくい」ので無理を続けてしまいます。
しっかり休養をとって疲労回復に目を向けるか、無理をして仕事を成し続けるかは、健康にとって大きな分岐点といえるでしょう。

慢性疲労が免疫を低下させる

「慢性疲労」によって免疫がすっかり低下してしまうと、これまで押さえられていた体内の細菌やウィルスが活発化します。そのため、風邪、胃腸炎、帯状疱疹などが症状として現れてくることもあります。

たとえ病気にならなくても細菌やウイルスの活性に対応し、からだがインターフェロンなどの「対応物質」を出し、「疲れた」という信号を脳に送り続けます。こうして何もしていなくても「疲労感」を覚えるようになるのです。
この「慢性疲労」は半年以上続くと「慢性疲労症候群」となり、睡眠障害、うつ、神経症へとつながっていくといわれます。

いくら休んでもすっきり起きられない毎日が続く場合は、「単なる疲れ」と思わず、休養や睡眠など早めのケアで回復をはかりましょう。
栄養バランスの良い食事による免疫のケアも大切です。
それでも疲労感が抜けない場合は、お近くの専門医に早めに相談してください。