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犬や猫の夏バテ・熱中症対策は?

ペットの夏バテ・熱中症を予防しよう

夏は犬や猫にとって魔の季節。
一瞬の油断が熱中症を引き起こし、最悪死に至ることもあります。
ちなみに、「夏バテ」と「熱中症」は別モノなのでご用心してくださいね。

ウサギ・ハムスター・リスなども体温調節が下手で、
高温多湿には非常に弱いので暑さ対策は不可欠です。
熱のこもるところや、風通しの悪いところにはゲージを置かないようにしましょう。
ふさふさの毛で覆われいるため湿気には大変弱いので、除湿機などがあるといいですね。

犬や猫は、長い短いの違いはあれ、体の大部分が毛で覆われています。
平熱が人間より1.5~2度程高い上に、犬や猫には肉球以外には汗腺がありません。
従って、気温がどんなに上がっても、人間のように汗をかいて体温を下げることが出来ないのです。

犬や猫の体温調整法

犬は、口を開けてハァハァと息をする開口呼吸による放熱で、
猫は、”涼しいところを見つける天才”の言葉通りの場所を見つけ、
体温を極力上げないように、だらりと伸び、体をなめたりして暑さをしのぎます。

夏バテになりやすい犬

  • ブルドッグなどの短頭種
  • 北方犬種
  • 子犬
  • シニア犬
  • 小型犬
  • 肥満気味の犬
  • 心臓病や、呼吸器にトラブルを抱える犬

ペットの夏バテ予防策

できるなら、元気に夏を乗り切りたいもの。
やはり、予防が一番。コミュニケーションがとれない動物だからこそ、日ごろの症状をよく観察し、注意を払ってくださいね。

水分補給

体の中の水分量が15~20%失われると死に至ると言われるくらい、水分は生きていくのに大切な要素です。水分不足になると尿結石ができやすくなり、急性腎不全や循環器障害、消化管潰瘍などにも影響し、多機能不全につながります。いつでも新鮮な水を飲める状態にしてあげてください。

食事管理

体温が高くなると、体温の産生を減らし平熱を保とうとします。なので、体温の素になる食べ物を摂らないように身体が反応するのです。食欲が低下するのは体温を調整するための正常な反応ですので、食欲が低下しているな、と思ったときは食事内容をすぐに変えるのではなく、いつもと同じ内容の食事で様子をみましょう。食事内容を変えてしまうと、こんどは以前の食事を食べなくなってしまったり、食べ慣れないものが原因で消化不良を起こしたりすることもあるからです。食いつきを良くした食べ物は、その分高脂肪のものが多く、消化器官に負担をかけるうえに、体内で熱を多く作ってしまうため、夏バテを助長させてしまうことがあります。消化活動や、栄養素やエネルギー量のバランスを十分に考慮することが大切です。

気温管理

室内環境が快適なお宅が多いですが、室外と室内の温度差があり過ぎると、自律神経の働きを見出し、体温調節がうまくできなくなったりすることもありますので、室内を冷やし過ぎないようにもご注意を。犬が熱中症を発症する恐れが出てくるのは、気温25℃以上、湿度60%くらいとされています。気温ばかりに気をとられがちですが、実は犬達はどちらかというと湿気のほうが苦手。通気をよくし、除湿機を使用するなど、湿気対策もお忘れにならないように。そして、動物病院に運ばれてくるのが断然多いのは・・・車の中。絶対に犬をひとりで車内に残さないようにしてくださいね。

トリミング

中毛・長毛種の場合、暑いからといって肌が見えるほどのサマーカットというのは、被毛にも暑さから体を守る役目があるだけに、カットのし過ぎはかえって逆効果のことがありますので要注意。その後、毛質が変わった、冬に被毛が伸びなくなった……といったこともありますので、お腹だけを短くカットし、体全体は被毛を梳くようにしてあげる、など獣医師・トリマーさんとよく相談してください。

散歩

日中の炎天下のアスファルトはとても熱くなっています。日中の散歩は犬が足の裏を火傷することもありますし、人間より体高の低い犬はアスファルトの照り返しをまともに体に受け、熱中症や熱射病を起こす危険があります。熱射病は命取りにもなりますので、夏場は朝晩の必ず涼しい時間帯を選び、水を持参してこまめに水分補給をしてあげてください。

熱中症の症状と対策

「夏バテ」と「熱中症」は別モノ。
最悪死に至ることもありますのでご注意ください。

  • 呼吸の仕方が、浅く、速い。
  • 口を大きく開き、舌が口の横から出ている。
  • 口からヨダレを垂らしたり、泡を吹いたりしている。
  • 体温が41度以上あり、ぐったりしている。
  • 失禁、嘔吐、けいれん

上記の症状が出た場合は先ず“体温を下げてやる”ことですが、
いきなり水を掛けたり、水にドボンと浸けてはいけません。
“ショック死”してしまう可能性があるからです。
冷たく濡らしたタオルで体全体を包むなどして、すぐに動物病院へ連れて行ってあげてください。

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