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犬の皮膚に有効な栄養成分について

スキンケア効果のある栄養素を教えてください

犬のブラッシング

研究によって犬の皮膚に有用であることが評価されている栄養成分について、いくつか紹介していきます。

ナイアシン(ビタミンB3)、パントテン酸(ビタミンB5)、イノシトール、コリン

角化細胞のセラミド産性能を促進する働きをもち、これらの栄養成分を犬に与えるとTEWL(経表皮水分喪失量)の減少が認められ、皮膚バリア機能を高めることが知られています。

n-3脂肪酸(α-リノレン酸)やn-6脂肪酸(リノール酸)など多価不飽和脂肪酸

炎症を緩和することが知られていて、食事中に多く含まれると、与えてない犬に比べて、健康な犬の皮膚と被毛の状態を良くすることや、アレルギー性皮膚炎の犬の皮膚の症状を緩和することが報告されています。

 

これらの脂肪酸は、亜麻仁油やヒマワリ油、魚油に豊富に含まれており、場合により食事に10kgの犬でスプーン1杯ほど与えることを被毛と皮膚の維持を目的に推奨することもあります。

 

犬における適切な推奨量は知られていませんが、人のアトピー性皮膚炎の治療には血液の多価不飽和脂肪酸濃度を測定した上で、栄養士の指導のもとに使用されます。

 

決まったやり方はありませんが、油を与えてから1ヶ月ほど皮膚の状態を観察した上で改善するのであれば、量を少しずつ減らして、皮膚の状態を観察しながら1日量を決めることが良いかと思います。

ビタミンA、ビタミンE、亜鉛

角化細胞の正常な成長を促進する作用があり、皮膚における利用が不足すると過角化症を生じることから、皮膚の栄養成分として重要であると考えられています。

セラミド

セラミドなどのもとにあんる成分を食事に混ぜると、与えてない犬に比べて、皮膚バリア機能が障害された時に改善されやすいことが、報告されつつあります。

 

これら、角化細胞の成長や角層をつなぎ止める細胞間脂質、炎症を緩和する脂肪酸などの補給は、皮膚バリア機能の維持と改善に有用であり、これらを含んだサプリメントやフードを利用することが可能です。

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