ウメ(梅)|梅バランスアルファの原材料
このコーナーは、「梅バランスアルファ」の原材料の一つ「ウメ(梅)」について、その歴史、効果・効能を優しく解説するページです。
梅の【歴史・由来】
ウメ(梅)は、バラ科サクラ属の落葉高木、またはその果実のこと。
梅と聞いただけで唾液が分泌されるほど、ほかのフルーツと異なる強い酸味が特徴です。
梅は中国では紀元前から酸味料として用いられており、塩とともに最古の調味料だとされています。
日本語でも使われる良い味加減や調整を意味する単語「塩梅(あんばい)」とは、元々は梅と塩による味付けがうまくいったことを表した言葉です。
その薬効にすぐれていることから、日本には薬の木として伝来したとも伝えられます。
日本に伝えられたのは奈良時代といわれています。
梅の【効果・効能】
「梅は三毒を断つ。」
「その日の難を逃れる朝夕梅を1個食べれば医者いらず。」と言われています。
三毒とは、食べ物の毒、水の毒、血液に溜まった毒のことを意味します。
梅の実は強い抗菌作用・収斂作用があるため様々に加工され、健康食品として販売されたり、漢方薬の原材料になっているのは周知の通りです。
有機酸豊富な梅
梅の成分の特徴は、なんといっても有機酸が豊富なことです。
有機酸とはクエン酸、リンゴ酸、コバク酸、酒石酸などのことで、梅の酸味の主体となっております。
薬効はもちろん疲労回復、殺菌・抗菌、下痢、腹痛などに効果を発揮します。
クエン酸には胃腸の働きをよくし、食欲をすすめ、タンパク質の消化を助ける働きがあります。
悪玉腸内細菌の抑制や整腸作用にも効果があります。
また、疲労を回復させる回路を円滑にし、疲労回復、老化防止にも役立ちます。
血液中に乳酸がたまらないようにし、血液の流れをよくする働きがあるので、肩こりや腰痛などの筋肉疲労にもよいと言われております。
カルシウムと結合して骨を強化する効用があり、鉄の吸収を促進し、血行をよくする働きもあります。
梅は、A、B1、B2、Cなどのビタミン類も含まれていますので、風邪、二日酔いに薬効があります。
その他、カルシウム、カリウム、リンなどミネラル類も含み、本当にバランスのとれた食べ物と言えるでしょう。
ウメ(梅)は漢方薬の原料
漢方薬の「烏梅(うばい)」
梅の実を真っ黒に燻蒸(くんじょう)した生薬で、健胃、整腸、駆虫、止血、強心作用があるとされています。
風邪には、この鳥梅(うばい)を煎じて熱いうちに飲むと効き目があります。
また、グラム陽性菌、グラム陰性の腸内細菌、各種真菌に対し試験管内で顕著な抑制効果がある、との報告があります。
梅干し
日本固有の調理法である梅干しには解熱・鎮痛作用があり、有機酸が多いため、清涼感があって食欲を増進し、唾液や胃液の分泌を促進するので健胃薬となります。
日本では旅の常備薬として古くから重宝されてきました。
梅干しは、頭が痛い時にも鎮痛の効果があります。
頭痛や、軽いめまいの時には、こめかみに梅干しの肉を貼りつけます。
梅肉エキス
梅肉エキスは、青梅を砕いて種を取り除き、果肉を搾って果汁にし、その果汁をじっくり時間をかけて煮詰めたものです。
梅の薬効が凝縮されていて強い抗菌性と整腸作用があるため、昔から日本の民間薬として細菌性の下痢、腹痛などに用いられてきました。
風邪などで喉(のど)が痛む時は、 ぬるま湯で5~10倍に薄めた梅肉エキスでうがいします。
強力な殺菌効果が働き、効果があると言われております。
青梅は危険なのか?
青梅には青酸が含まれているので危険、と言われていますが、青梅の毒性は、実ではなく核(種)にあるシアン酸(青酸)によるものですが、未熟な梅・青梅は核が柔らかいために実のほうにまでしみ出てきます。
ですから、青梅は食べないようにと言われているのです。
しかし、中毒の危険は、大量の未熟な種子をかみ砕いてその酵素を併せて摂取するような特殊なケースに限られます。
幼児などが青梅の果肉をかじった程度では、ほぼ心配ないとされています。
また、梅酒の青い実や梅干しの種の中身などは、アルコールや塩分、天日干しの熱により酵素が失活し、毒性は低下しています。