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アトピー性皮膚炎の犬の被毛と肌のお手入れ法

アトピー肌のお手入れについて教えてください

アトピー性皮膚炎の症状を起こしている犬の皮膚や被毛を直接ケアしてあげることで、皮膚の状態を良くして症状を緩和させることが可能です。

薬浴

皮膚と被毛の衛生状態を維持するために、刺激の少ないシャンプーを用いて薬浴を行うことは、かゆみを抑え、皮膚表面のアレルゲンと微生物の量を減らし、皮膚の保湿を高めるために有効です。

 

皮膚がべたつき感のある脂漏性でフケがある場合には、二硫化セレンや硫黄を含有した抗脂漏シャンプーを用います。シャンプーを実施した後に症状が悪化した場合は、シャンプーを変更する必要があります。

 

また保湿剤を薬浴後に使用することで、皮膚の過度の乾燥を防ぐことができます。

不飽和脂肪酸を含んだサプリメント

必須脂肪酸(特にリノール酸などオメガ-6脂肪酸)はフードに混ぜて与えることで、皮膚の保湿能を高めて被毛の質と艶を改善させる効果があります。

 

さまざまな不飽和脂肪酸のすべてに同等な効果が認められるわけではなく、不飽和脂肪酸の容量、比率、組成に関する有効性を評価した研究報告はまだありません。

 

不飽和脂肪酸の効果が認められるまで、投与開始から2ヶ月はかかります。

 

不飽和脂肪酸だけでは、アトピー性皮膚炎の症状の治療と維持はできないことを知っておきましょう。

 

液体製外用剤

不飽和脂肪酸や複合脂質などを用いた外用剤(スポットオン製剤など)を活用することで、皮膚保湿能(バリア機能)を向上させて皮膚を良い状態に維持します。

 

しかし外用剤の有用性に関する研究は現時点では不十分であり、徐々に評価されつつあるところです。

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