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犬のアトピー性皮膚炎の再発予防法

アトピーの再発予防策について教えてください

もし仮に、アトピー性皮膚炎の症状が緩和してきたとしても、決して根治したわけではありません。原因アレルゲンと接触する機会が増えれば、再び症状は悪化します。

 

そのため、生活のなかでできる限りアレルゲンを回避してあげることが、一番の再発予防策になります。

 

このページでは、愛犬と生活している部屋のなかで発生している「ハウスダストマイト」の回避について紹介します。

ハウスダストマイトとは

ハウスダストマイトとは「チリダニ」のことです。

 

人ではコナヒョウヒダニとヤケヒョウヒダニがアトピー性皮膚炎や気管支喘息の代表的な原因アレルゲンとして知られています。

 

温度が25℃、湿度が75%のときに最も繁殖しやすく、その数は日本では3~4月頃より徐々に増加して、7~8月がピークとなります。

 

過剰反応の原因アレルゲンは、ハウスダストマイト自体ではなく、主にその糞や死骸です。したがって、人の気管支喘息やアトピー性皮膚炎では、ダニの増殖ピーク後の9月頃に最も症状が悪化する時期がきます。

掃除をしてホコリをためないようにする

気密性が高くて湿度の高い部屋では、季節に限らず通年、ハウスダストマイトは繁殖します。

 

その大きさは目に見えないほど小さく、ホコリや綿のなかにいて、人のフケや食物のカスなど有機物を栄養にして成長します。その最も繁殖に適した家具は寝具です。

 

犬のアトピー性皮膚炎においても皮内反応や血清アレルゲン特異的IgE検査によって、コナヒョウダニとヤケヒョウヒダニに対する陽性反応が認められることから、人と同じように原因アレルゲンとして考えられています。

 

ハウスダストマイトの回避方法は、犬が対象であっても、人で実践されている方法と同じです。まずは温度や湿度をよくチェックして、ハウスダストマイトが繁殖しにくい環境を作ることです。そしてよく掃除をしてホコリをためないことが大切です。

推奨するハウスダストマイト対策

最初に充分な部屋の換気と掃除を行うことです。

 

掃除機の条件は吸引力ではなく「掃除の回数」です。

 

特別な掃除機ではなく市販されている掃除機で構いません。

 

床の条件としてはフローリングが最もよく、次に畳です。

次に寝具ですが、特に犬と一緒に眠るのであれば、防ダニに変更します。寝具表面のホコリを掃除機や粘着テープにより除去することで、アレルゲン量をかなり低減することができます。

 

最後に、リビングの絨毯、犬用マット、犬のオモチャなどを取り除くか、洗って清潔にします。

 

ダニ除去スプレーは安全性が評価されていないものに関しては推奨されません。

 

家庭内のハウスダストマイト抗原量を測定する受託検査がありますので、一度試すことも良いかもしれません。

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